みんキチVol.10│芸歴26年。ライブに来てくれた人が楽しんでもらえるよう不真面目に毎回全力投球。


メイクデビューやまだ
お笑い芸人/0468スタイル共同代表

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1978年横須賀市追浜生まれ。
本名はヤマダサトシ。
99年にお笑い芸人とし地方競馬アンバサダー(2021年)。タウンニュース横須賀三浦版にコラムを19年連載中。FMブルー湘南「ベストヒットサタデー」「0468スタイルレディオ~ヤマカジ発電所~」出演中。ツータッチカンパニー所属。

ものすごく個人的なおつながりで「三浦半島出身芸人によるお笑い集団0468スタイル」共同代表の神田あんずさんとご縁をいただき、今回ご紹介するのは0468共同代表兼お笑い芸人であるメイクデビューやまださん。衣笠商店街で行われた「のど自慢大会」のMCを務められた後での取材。超満員御礼の人気イベントで、毎回やまださんをご指名され開催している行事だとか。絶妙な間合いと、笑えるツッコミが人気という。これまでも取材でお笑い芸人さんへの取材は何度かありましたが横須賀出身の方はお初。0468スタイルのおもしろさも興味深く、ライブに行ってみなければ!と逸る気持ち。この記事公開した週末4月20日(日)のお笑いライブご案内を兼ねてお話を伺いました。

たくさんのお笑い番組を観て育った就職氷河期世代。

—はじめまして。やまださんが芸人デビューされたのはいつでした?

99年ですから26年前です。子どもの頃からうっすらお笑い芸人になりたいな~と思っていましたが。僕らの世代は芸人になっている人が多い。就職氷河期だったこともありますし、子どもの頃にドリフ、たけしさん、とんねるず、ウッチャンナンチャンなんかお笑いのすごいのを全部みちゃったので。憧れもあってめちゃくちゃ芸人が多いんです。

—小学生の頃にお笑い番組をみてストックして、お笑い芸人になろう!と?

お笑い芸人になりたくてもなれるとは思っていなかった。恥ずかしがり屋で、授業中も先生に指されると顔を真っ赤にしちゃう子でした。おもしろいことを考えるのはすごく好きで。高校卒業後にマスコミ系の専門学校、編集者とか校正とかDTPを学ぶスクールに進学しました。でも1年通って、うーんこれは違うなぁと思い始めて2年生になる時に辞めようと。その時、奨学生として新聞配達をしていまして、そこにたまたまお笑いをやりたい後輩が入ってきて、じゃあ一緒にやろうか?となった。何も先が見えない状態で、学校もやめる。就職もしたくないしできない。何かやらないと!と思い、コンビを組んでお笑いを始めました。

—新聞奨学生!それでコンビを組んですぐデビューを?

各事務所にネタ見せというオーディションがありまして。98年夏からネタ見せを始めました。厳しい世界ですが、まったく作り方がわかっていないし人前でやったこともない状態。今振り返ると無茶がありすぎでした。今はYouTubeなどでお手本がたくさんありますが、当時は何もなかった。ネタとも言えないような意味不明なボケやツッコミもないネタで不条理な世界をやっていました。98年12月にネタ見せで合格して、99年1月に初めて原宿ルイードの舞台に立ちました。

—そこからずっとお笑い芸人を?何足か草鞋を履きながら?辛抱強いですね。

そうです。バイトとかしながら。売れたか・辞めたかなんで芸人を続けている人の方が少ない。そういう意味ではすごい。最初に組んだコンビを10年やってからピンになって、また新たにコンビやって10年やってピンに。今となってはピンのほうが楽です。今はMCの仕事が多くなっていて今日はのど自慢大会で仕事を。(マネージャーAさんより『時間きっちりでまとめ。盛り上げ過ぎずいい感じで納めて。衣笠に山田ありです』)

0468スタイルは21年目。今秋100回目記念ライブ開催予定!

—0468スタイルの立ち上げが2004年?マザールと同い年ですね!

去年20周年でした。共同代表のあんずさんが横浜でお笑いライブの制作をしている時に知り合って、横須賀のライブハウスでお笑いライブをやってみない?って誘われたのが0468スタイル始まりのきっかけです。自主ライブだけで100回になります。それ以外のイベント出演を加えると20年で400回くらいのステージに出演してきました。

—すごい。0468スタイルはどんなことをミッションに?

横須賀出身の芸人を集めてライブできたらおもしろいな!というのが始まりで。1回キリで終わるつもりが、こんなに続くとは思っていなかった。またやろう!の繰り返しで。横須賀のあらゆるジャンルの人たちと一緒に出演をしてきて今があるという感じです。

—M-1とかも出たりされていた?

前のコンビでは挑戦していました。コンビ結成15年までというルールがあるので。すごい世界ですが、みんながM-1を目指すのも違うかなと。賞レースだけがお笑いではないので。ライブって一度キリの完結なものですから、そこで全部出し切って終わるのが本当だと思ってやっています。

お笑いネタは日常生活。ネタは携帯にメモる。メイクデビューという名前は競馬から取った。初めて走る馬のレースをメイクデビューと言うので、そこからもらった。おかげさまで競馬の仕事もしています。初心者に教える講師です。子どもの頃から競馬をみて、やっていたので。

—競馬の仕事まで!幅広い。タウンニュースでコラムを書いているというのは?

「お笑いってなんなのさ?」というタイトルで、19年も連載しています。コラムを書く学校に通っていたといったら、じゃあ書いてみてと言われて。日常のことなんかを書いていますが、これが町の人には結構読まれていて、コラム読んでいます~とよく声を掛けられます。

–子どもの頃はどんな子でしたか?

う~ん。中学の卒業文集では社長になりそうな人ナンバーワンでした。社長と呼んでいた先輩と仲良しで、その先輩が卒業して自分が代替えして「社長」になったんですけれど。

—今、共同代表で社長ですもんね。その通りになりましたが。反抗期とかもなく大人になった?

反抗期はなかった。全然子どもらしくない子どもで。はしゃいだりするのも嫌で。学校の通知表には『もっと自分の殻を破ることも大切です』と小学3年生の時に担任の先生から書かれました。大人からはそう見えたのでしょうね。何が欲しいとか、どこか行きたいとか、いわない。そんな子どもらしくない子でした。ドリフみて、とんねるずみて……うちはお笑い番組をみたいだけみせてくれた放任の家でした。それがいいか悪いかわかりませんが。

がんばらずアットホームな居心地の良さを大切に。

—高校ではお笑い系ではなかった?卒業後にマスコミ系の専門学校を選択された理由は?

高校は全然楽しくなくて嫌でした。中高とバスケ部で、それは楽しかったんですが。何か冷めているんです。僕もそうですが、僕らの世代的に。高校の偏差値が高くなかったからかもしれませんが、すごくみんなが冷めていた。一生懸命に熱くなるのが、かっこ悪いみたいな風潮もあったかもしれません。

卒業後は東京に行きたかった。一人暮らしをしたいなと。今までの環境が嫌だった。18歳で進学と同時に追浜を出て誰も知らない所に行きました。

—追浜を出て殻を破ったわけですね(笑)。追浜も再開発となるようですが期待値は?

どうでしょう。すごく変わってしまいましたから。僕は、そんなにいい思い出がない。全国的にみてもクラスのカーストの上にいる人たちって地元に残ります。地元でうまくいかない人、地元で満足できない人が、東京へ行くと思うんです。だからずっと地元に残っている人ってすごいですよ。ずっと陽キャ(明るく社交的な性格で、グループの中心にいることが多い人)の人たちなんだろうなって。

—おもしろい。そういう捉え方もお笑い芸人らしい。この「みんキチインタビュー」も大半の方が横須賀生まれ横須賀育ちなんです。みんな横須賀好きなんだなぁ~と受け止めています。やまださんも巡り巡って、そのお一人かと。

なんかいいんでしょうね、横須賀って。でも追浜って横須賀といっても結構端っこで横須賀に憧れがあるのかも。横須賀も横浜も、追浜は位置的にどっちつかずだから、ちょっと引いて見ている感じ。観光地に住んでいる人は、地元の観光名所ってあまり知らない。僕は東京にいる時間のほうが長かったので。

—創業2004年から、21年続けるのって本当に大変なことだと思うんです。特にイベントはタレントのギャラや集客や場所の設定なども全部。いろいろ考えなくちゃならない。すごいな!と単純に感じてますが、何か秘訣は?

がんばろうがんばろうってなると多分できないですよね。当たり前のようにやってきたので。目標とか立てちゃうと辛くなっちゃう。そんな感じだったらできていなかったです。優秀なビジネスマンの方々はそういうふうにやるのでしょうけれど。僕らはそうではないので。メンバーも入れ替わりながら続いていて。若手を育てるというよりも、ここの空気に入ってきて馴染んでくれる。誰かが面倒を見ている。0468スタイルもアットホームですが、お客さんもアットホーム。不真面目の極みでずっときたので、真面目にやっていたら続かなかったと思う(笑)。

—いい感じですね!ところでラジオもされていらっしゃるとか?改めてここで告知を。

ラジオはFMブルー湘南で梶田ガクシ君と共に21年やっています。毎週金曜日2時15分から30分番組『0468スタイルレディオ~ヤマカジ発電所~』と、毎週土曜日11時50分から10分番組『DJスコット&マイキーのベストヒットサタデー』。ベストヒットサタデーは梶田ガクシ君と僕がラップでお悩みにこたえる番組。インターネットラジオでライブでしか聴けないのですが。

—どっちも聴きます!このインタビュー録も10分くらい切り取って記事末尾で紹介していますが、お笑い芸人さんなのに受け答えはとても真面目でいらしてどうしましょう(笑)。何か好きな言葉とかありますか?

たぶん殻を被っているんです。小学3年生の時からずっと。たけしさんが言っていた『魚は泳ぐ』という言葉が好きです。魚が水の中に泳いでいてすごいな~なんて別に思わない。芸人は芸人で生きているだけ。一生懸命努力してやっているとか関係ない。芸人と決めたからには、魚が水の中で泳ぐのと同じです。

—たとえばそれは、今からサラリーマンにはならないということですね?。

なれないです(笑)。絶対になれない自信があります!芸人って決めちゃったんで。人生は一度きり。普通の人が考える幸せとか、どうでもいいやと。家族があって、家があって、車があって……とか全部いらないかもなと19歳の時に思った。結局、結婚して家も車もありますけれど。なるようにしかならない。始めた時からずっとそんな感じです。

—ありがとうございました。

<この先のライブ情報>
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4月20日(日)横須賀お笑いライブ0468スタイルVol.98
横須賀市文化会館中ホール 開場13:30 開演14:00
問い合わせ:0468styleアットgmail.com(アットを@に換えて)
090-4069-6917

7月5日(土)横須賀お笑いライブ0468スタイルVol.99
横須賀市文化会館中ホール 開場13:30 開演14:00

11月未定 横須賀お笑いライブ0468スタイルVol.100
YTYライブハウス(横須賀ヤンガー・ザン・イエスタデー)


午前と午後に不登校をテーマにしたシリアスな会合にお邪魔してからの取材で、ゲラゲラ笑えて疲れがすっ飛びました(笑)。なるようにしかならないと、肩に力を入れずに飄々と語るやまださん。タウンニュースのコラムやらラジオ番組も楽しみにチェックします。今度はライブへ笑いに行きますとも!
(2025年4月取材・執筆/マザールあべみちこ)

取材の一部を音源データでご紹介します