2006年に開院した「街のカイロプラクテイック院」は下北沢駅からほど近い、下町情緒残る都会の真ん中にあります。代表の三浦院長はサラリーマン生活を15年間経て、カイロプラクティック業界へ転職。そのきっかけは、ご自身の坐骨神経痛。あまりの痛みに耐えかねてほうぼうの病院を回ったものの原因不明。そこで一念発起し身体の勉強を始めて、カイロプラクティックに出合った。実は、この企画のレポーター兼執筆者の私、新卒で入社した外資系広告代理店で同期として切磋琢磨してきた三浦君(ここだけ「君」付け失礼します)。今やカイロプラクティック業界では屈指の腕を誇る大先生に成長。2012年『腰痛は逆に「のけぞり腹ばい」するだけで気持ちよく治せる』(主婦の友社) を出版したのをはじめ、メディアでの執筆、一般人向けのセミナーなど院外活動も積極的に行っています。
7月18日(月・祝)にはプロの施術師対象のセミナーで講師も務める三浦院長に、痛みのない体を維持するために大切なこととは?毎日できるセルフケアについてもお聞きしました。
実直そうなリーフレットの冒頭に「痛みや疲れにフタをするのではなく、その原因の根本を探していきます。何度も繰り返さない方向に体質改善し、生活の質を上げることが、最も大切だと考えております。」という一文がある。三浦院長の施術は、痛みそのものよりも、痛みをうみだす人の姿勢改善というべきか。改善には技術が伴うが、それについて「シンプル過ぎて重みがない。でも大切なこと。それを納得して理解できると改善する」という。腰痛は腹ばいで腰を反らせるストレッチは、単純だが理論的に奥が深い。「私たち医療人は、マッケンジー(のけぞり)ね、ウィリアムス(曲げる)ね、とありふれた先入観で思考停止になりがちです。どちらが正しいとか間違いではなく、実際に院へ訪れた方が改善したメソッドを紹介したい」。
7月18日(月・祝)開催の「ナチュラルアーチメソッド」講座では、(1)痛みの原因を理解し(2)実際に痛みが和らいで行く過程を患者様が実感し(3)痛みは自分でコントロールできることを体験してもらう、というメソッド。「いかに痛みをコントロールするか?」というのがポイントだそう。三浦院長が何度も口にされた言葉は「チンパンジーやゴリラも二足歩行をするけれど腰痛で苦しんでいないのはなぜだと思いますか?」という問いかけでした。姿勢と生活スタイルを見直すことに、改善の大きなヒントが隠されていそうです。
院には首肩まわりと腰痛、その関連で訪れる人が9割以上という。日常生活のシーンでほとんど首や腰を曲げている私たちですが、本来はそっていなければなりません。椎間板の中にある髄核とよばれるゼリー状のものが骨と骨の間にありますが、それが日常的な姿勢の悪さで位置が歪んでしまいます。三浦院長曰く、「ぎっくり腰は何もしていなくても一週間ほど安静にしていると改善するのは、神経を刺激していた分のゼリー状のものが体内に水分としていつの間にか吸収されるからなのです。でも、ぎっくり腰になった原因まで治しますか?治さないですよね。一時期、痛みはなくなるものの、また同じ生活スタイルをしているうちに再度腰痛になる…そんな負のサイクルを断ち切るためにも、背中を丸めたり、腰を曲げにくくするアイデアを実践しながら腰痛回避の日常を送ることが大切です」。
詳しくは、図や写真解説付きで三浦院長の著書に書いてありますのでぜひご一読を。
ちなみに私もプチ施術を受けたところ、かなり左の首から肩、右の腰が痛んでいるらしく…朝起きた時の10分間体操を教えてもらいました。腰をそらせるだけでなく、首もそらせる。つまり顎をあげて真上を見上げるような姿勢も大切なのだとか。普段、下を向いて何かをすることばかり。ちょっと意識して逆方向にそらすことで思わぬ効用を与えてくれそう。寝る時も、腰痛回避には仰向けが正解なのかと思いきや、うつぶせ寝のほうが負担は少ないのだとか。実は脊椎動物の中で、上向きで寝る生き物は人間だけ。慣れないうちは抱き枕を抱えて横向きに寝るのも良いらしい。寝る時間も姿勢が大切とは驚きです。
三浦院長が指導する痛みの改善方法は至ってシンプル。「腹ばい動作」で自分の体を戻すように心掛けられるようになると、ワンランク上の体質「自分でコントロールできるカラダ」になるとおっしゃっています。「腰を曲げて丸まっているのに気づかない患者さんも多いのです。だってその時は痛くないから。首も本来と逆のカタチになってしまっているため、頭痛、めまい、耳鳴り、しびれ、動悸なども引き起こしてしまうのです」。更年期障害という症状は、ホルモンのアンバランスだけでは説明がつかなくなってきたらしい。彼独特の言い方で「首年期障害」と表現していたのはとても興味深かった。
街のカイロプラクティックセンター 池ノ上/下北沢院を訪れる方は30,40代が圧倒的多数だそうですが、最近小学生も来診するようになってしまったとか。「勉強、塾などは昔からだけど、今はそれを終わった後何をするか。携帯、スマホ、ゲーム…ずっと下を向いて生活してしまっている…」と三浦院長。先に指摘されたゴリラやオランウータンの二足歩行動物が腰痛なしなのを今一度振り返って、己の日常を痛みなく過ごしたいものです。
あの20代の一時、切磋琢磨しつつ一緒にバカをしていた頃の三浦君が別人のように、安定感たっぷりな体の専門家となっていて本当にうれしく思います。代理店時代も常に熱く、常識的なことを語っていたように思いますが、それがカラダ痛み改善にこれほど役立つとはあの頃誰が想像したことでしょう!三浦君は実直かつ当たり前のことを一生懸命に実践するという、優れた才能を持ちあわせています。常識をグシャグシャにポイッとしては七転八倒する私ですが、これからも三浦君の教えを踏まえて、痛み知らずの健康体を保ちたいと思います。世田谷区、目黒区、渋谷区界隈の皆様、体のメンテナンスにこちらの院お勧めです!
ちなみに7月18日(月・祝)の日本カイロプラクテッィク医学協会主催のセミナーはプロの整体師をはじめ、柔整師(整骨師)、鍼灸師までを対象していますが、一般の方も参加が可能な講座です。お気軽にご参加ください。詳しくは事務局までお問い合わせを。
(取材・文 マザールあべみちこ)
三浦良泰【Yoshiyasu Miura】
池ノ上 / 下北沢整体院
http://www.machinokairo.com/
1967年生まれ。静岡県清水生まれ、愛知県東三河育ち。大学卒業後、外資系広告代理店(J.ウォルター・トンプソン、現JWT)に入社。英語の上達は社員いち「遅く」も、上司部下に恵まれ、メジャーなクライアント様を担当。自分でグループを持つぐらいのタイトルになるも自身の坐骨神経痛を機に医療の世界へ。
大川カイロプラクティック専門学院卒■街のカイロプラクティックセンター池ノ上 / 下北沢院
http://www.machinokairo.com/
東京都世田谷区北沢1-31-5 イチロービル1F
TEL:03-5454-5322
mcc@machinokairo.com
初回検査料 | 3,100円 |
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施術料 | 5,800円 |
「この美楽来の記事を読んだ」と言ってご予約の方に、インターネット割り
(本来ならカルテを書いてきてくれると初検料カルテ引き1,000円となります)を適用します。