ご出身は岡山県なんですね。お料理は昔から大好きでいらしたと思いますが、ご経歴拝見すると国立大学の教育学部ご出身でしたり、車の大手メーカーで海外事業部に勤務されていらしたり、優秀さが見え隠れします。その上ご自身のHPもご自分でサクサク作られたと伺ってビックリ。本と首っぴきで作ったとは思えないプロっぽさ。器用ですね! |
|
いえいえ!そんなふうに言われるとすごく恥ずかしいのですが、HPを作るのは結構おもしろかったです。2日間くらいコンピュータの前で夢中になりました。大学では教育学部出身ですが、教員にならなかったのは、当時人の前で話すのがとても苦手で(笑)。おまけに採用試験がとても難しそうでしたので早めにあきらめました。OL生活にしても、アメリカ西海岸に送る荷物を間違えて東海岸に送ってしまい「ごめんなさい!」で許されたような、トンデモナイOL生活で・・・(笑)。
実家は、両親共働きでしたので、誰もいない台所で遊ぶのが好きな変わった子どもでした。小学校2年のときに、中央に魚焼き器のついたガスレンジが取り付けられ、それが物珍しくて、そこでクッキーができないものかと何度もトライしました。失敗を繰り返しながらもそこそこ食べることのできるクッキーができたときは、本当に嬉しかったのを今でも覚えています。・・・と思い出なのですが、これが料理が好きになった原点のような気がします。
地元は岡山県倉敷市で、おだやかな瀬戸内海に面し、海の幸、山の幸に恵まれたおいしい料理がたくさんありました。子どもの頃は仕方なく食べていた郷土料理ですが、今では時々食べたくなります。豊かな恵みの中で暮らしていたなと。
幼い頃からNHKの番組「きょうの料理」の大ファンで、今でもほとんど毎日見ています。高校生のときには「あの後ろで働く人になりたい」と友達に言っていました。メインの先生とかアナウンサーでなくて、後ろでコマゴマ動いているスタッフが楽しそうで、そこに眼をつけていた(笑)。
|
|
おもしろーい。でも今まさにその夢を実現しちゃってますもんね。ご結婚されて、お子さんが誕生されて。それから本格的に料理の道を志されたとか。 |
|
28歳で長男を出産して、その時に、息子のお昼寝の時間を利用して女子栄養大学の社会通信教育講座を受講したんです。ベネッセの添削のようなアレです。この講座のテキストがとてもおもしろくて、特に調理科学のテキストが!お料理するときに何気なくしていることにちゃんと理由がある……という「調理のなぜ?」を知ると、お料理がいっそう楽しくなりました。
31歳で長女を出産して、32歳のときに名古屋から横浜へ引っ越してきました。まだ子どもが小さかったのですが、土日祭日の主人の休みの日に早朝5時半から9時までパン屋さんの厨房でアルバイトを始めました。
下の娘も幼稚園に通うようになってからは、平日も子どもがいない時間はそこの厨房で働いて、早くキレイに作るコツをはじめ、パン作りのいろはを教えていただきました。下の娘が小学校に入学すると本格的に料理教室に通い始めました。それが師匠の料理研究家フルタニマサエ先生の教室です。というわけで、36歳で決意を……。
|
|
一度家庭に入ってから何か仕事を始めたい方はたくさんいますけれど、どうしたら自分の好きな仕事を確立できるような一歩を踏み出せるんだと思います? |
|
私は玉ころがし的な考え方が好きで、「運と勘の女」と夫に言われます(笑)。いつも良い人ばかりに巡り合っているのが、大きいと思いますね。困ったときには、いつも誰かに助けてもらっています。本当にありがたいと思います。
でも4年前くらいに、すごく仕事が忙しくなって子どもに目がいかなくなった時期がありました。上が小6、下が小4の頃です。私も突っ走っちゃうところありますから、周りが見えなくなってしまうときもあり、反省しました。時々は子どもたち2人でお留守番もさせたりしていましたが、ご近所の方に様子を見ていただいたり、お世話になりました。子どもたちもお料理は好きなようですが、息子のレパートリーも増え、私が仕事で家を空けて遅くなる時は、何かしらご飯を作ってくれる。炊き込みご飯とか、お米を研いで炊いて、サラダ、ハンバーグとか。とてもおいしいですよ。
|
|
やっぱりお母さんが好きなことって子どもは受け継ぎますね。子どもの料理には「食育」って言葉がよく使われますけれど。「恋愛なら、相手の胃袋をおさえろ!」って言いますよね。うちは息子が今育ち盛りでいつもお腹すかせているので、平日ほとんど手が掛けられない分、土日はしっかりおいしいものを食べさせます。それだけで機嫌がいいというか……単純ですよ(笑)。おいしいものを一緒に食べられるかどうかで無意識に親の愛情をはかっているというか。 |
|
そういうのってあると思います。「ありがとう」と言われたり、おいしかったと言われると単純にうれしいですしね。それと、お料理教室では生徒さんに楽しんでもらえるととてもうれしいです。
|
|
今はご自宅でのお教室もされていますね?「ナラオ!」でもお世話になりますが。
|
|
7月に500mくらい先の家に引っ越しますが、週に1〜2回くらいのペースで開催しています。
手軽においしく作れるレシピを中心にしたコースと、少し手間をかけながら見栄えのするおもてなし料理を作るコースと2コースあります。デザートを含め5〜6品を作ります。
身近にある旬の食材で、おいしい料理を楽しく作っていくことを大切に考えています。お伝えしたレシピがひとつでもご家庭のお料理に加えいただければ、とても嬉しいです。
|
|
このコンセプトとかポイントがそのまま「ものがたりレシピ」にいかせます。お料理に関心もつ子どもたちにとっても、子どもの偏食に悩まされているママにとっても、きっとすぐいかせるアイデアが伝授できますね。
|
|
家庭料理ってあまり失敗がないのではないかと思います。焼き加減や、調味料の加減はあっても、調整できると思うんですね。こうでなくてはいけないというのではなく、気軽に試せる料理レシピをお伝えしたいと思っています。
|
|
単なる作り方だけでなく、その家庭ならではの心とか、作り手ならではの言葉とか想いを伝えていけるはずですもんね。では今後の抱負を。
|
|
148cmの身の丈に合った、私にできる範囲の仕事をしていきたいです。これまでも、人づてに舞い込むお仕事を大切にこなしてきただけで、積極的に営業活動はしてこなかったんです。とにかく今は、与えられたお仕事をていねいに一つひとつ一生懸命やっていきたいと考えています。細く長くずっとずっと、おばあちゃんになっても続けたいと思っています。
|
|
|
ありがとうございました。
控え目なのに好きなことには一生懸命。子どもを育てながら働き方もその都度変えてこられて、パワフルなのに全然とんがっていない。いつもお話しする間、お茶やお菓子をおいしいおいしいと幸せそうなお顔で召し上がられて、その表情にこちらまでとってもうれしくなりました。
おいしいものを作れる人は、よく笑います。なんだか幸せになりますね。
「ナラオ!」のものがたりクッキング講座は、お母さん(またはお父さん)対象の料理講座ですが、小学生以上のお子さんは一緒に調理体験ができます。就学前の小さなお子さんは別室で絵本お話し会で楽しんでいただきます。お話し会には付き添いの方も参加可能です。お家に帰ってからも、すぐ実践できる季節の食材を取り入れたレシピアイデアを伝授します。レシピにあわせた絵本やお話の紹介もします。
※ マザールメンバーの方のみ参加可。定員有なのでお早めにお申し込みください。
企画の概要PDFデータはこちら
◆日時:2009年8月1日(土)AM10:30〜PM12:00
◆場所:男女共同参画センター横浜北(アートフォーラムあざみ野)・3F生活工房
(東急、地下鉄「あざみ野」駅より徒歩5分)
◆対象:2歳〜小学生のお子さんと保護者(父母または祖父母、保護者はお一人でも可)
◆費用:2000円(材料費込み)/小学生のお子さんが調理体験の場合はプラス500円
◆お問い合わせ・お申し込み
お申し込みフォームにご記入・送信かマザールまでお電話を!
TEL.045-350-6391 (営業時間はAM9:30〜PM18:00)
|
|
|