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【KAKERUインタビュー No.58】

2009年のトップを飾るのは、食のプロ。しかもスイーツ職人でありながら、バリの雑貨も買い付けに行くという2つの仕事を掛けもちする村田雅子さん。マザールの拠点、横浜市青葉区でスイーツ専門のお教室を営む中、部活さながらの「スイーツ男子部」も新設して注目を集めている、お菓子工房Allons-y!!(アロンジー)。私自身は酒飲みのため、スイーツは別になくても生きていけるのですが、弊社マネージャーの大島がスイーツ命!なため、事あるごとにおいしいお菓子に付き合わされるうち、「おぉ!これはおいしい」といえるスイーツに出会ったのが村田さんところで製作のお菓子でした。なぜおいしいのか?なにが違うのか?その理由を聞いているうちに、いろんな引き出しが開いてきて……(笑)。ただならぬパティシエ、スイーツアーティスト村田雅子さんをご紹介します。

村田雅子【Masako Murata】お菓子工房Allons-y!!オーナー 村田雅子【Masako Murata】

お菓子工房「Allons-y!!(アロンジー)」
 主宰

お菓子の専門学校卒業後、フランス菓子店、料理店などでデザートの専任として経験を重ねる一方、
季節ごとのショーケース、イベント用ポスター、 チラシ制作なども関わる。
25歳で結婚、子育てに専念後は福祉施設にて、製品のアドバイザーや講習会などを受け持つ。
30歳で2人目の女の子を出産し一年が経つ頃、アトリエ プチ・ガトー主催の加藤久美子氏と出会い、師事。もともと芸術家だった彼女の鋭い感性や、女性が仕事をすることの意味や価値、貫くことのすごさ。彼女のお菓子のおいしさはもちろん、生き方にも触れ、影響を受ける。1998年より自宅にてお菓子教室を始める。パティシエ歴25年の実績をもとに、想像力と発想力でオーダーケーキにこたえる。「知りたい気持ち」を刺激する教室で「男子部」も2008年春新設。 家族は、カイロプラティック業を営む夫(54)、長女(18)、次女(14)、義母(85)。
 
お菓子の教室に男子部を新設されて、注目されています。そもそもなぜスイーツで男子部を創ろうと?
 

昨春に新設しました。理科の実験のような理論から入るのが男性。思っていた以上においしくなることを立証できるし、楽しんで誰かにスイーツを作ることを日本男子の新しい文化にしたいなと。女性の想像以上に、男性って上手にスイーツを作るんですよ。この材料をこうしたら、こうなる。ということを理屈で説明してわかってもらうと、教えた通りに実行する力がある。女性のようにイメージ豊かにオリジナルを作ることは苦手でも、言われたことはキッチリ受けとめる力が男性はある。それを有効に利用しています。

村田さんのところで作られたスイーツ、プリンとかクッキーなどもいただきました。おいしいですよね!何が違うんでしょう?
 

私は自らを「スイーツアーティスト」と呼んでいます。≪Allons-y:アロンジー≫はフランス語で、“さあ、作りましょう!!”という意味で、与える側の私と、来てくださる方たちと一緒に成長できるように付けた名前です。毎月生み出されるAllons-y!!のお菓子は何がきっかけで私のアンテナに引っかかるかわかりません…時にはその日のお天気や雲のカタチだったり、はたまたダンスのターンで、ひらめくデザインetc…それをうちの娘たちは、アイデア天使の仕業と呼んでいます。

 
料理のなかでもスイーツを選ばれたのは何か理由が?
 

食文化を絡まず、スイーツメーカーとしておいしいものを口に入れたいと思ったから。アーティスティックに、ものを創ることの深みというのかな。たまたまその素材がお菓子だったんです。

 
なるほど、お菓子そのものがアートなわけですね。教室ではレシピそのものを学ぶというよりも、五感を研ぎ澄ませておいしさや楽しさに浸る……というような。
 

うちの教室では「試食の時が至福の時」と言っています。Allons-y!!では、フランス菓子の基礎となる生地やクリームを色々なお菓子で繰り返し復習し、自分の手や感覚で覚えていけるように進めていきます。材料や分量、簡単なレシピをお渡ししますが、そこに詳しい作り手順は記しておりません。本当にそのお菓子を自分のものにしてもらうために、文字ではなく手で味で感覚で覚えてほしいからなのです。それに作りながら自分の言葉で書き記したり、写真を撮ったりすればずっと覚えやすくなる。レシピに表せないAllons-y!!の幸せケーキを一緒に作ろう!という場が、Allons-y!!の教室です。

 
おもしろそう!「ものがたりレシピ」スイーツ版もできそう。想像力を駆使して物語の世界をスイーツにするといろんな素材でできそうです。誕生日ケーキとか、ウエディングケーキなども注文で受けてくださるとか。
 

お店を持っていない強みをいかしてます(笑)。ご予算に応じたオーダーメイドです。食べるだけではなくて、サプライズ!を潜めておくような仕掛けも考えますよ。例えばプレゼントをケーキの中に隠しておいたり。もちろん間違えて食べないようなラッピングを施したり。ちょっと粋なアイデアでしょう?

 

もうひとつのお仕事で、バリの雑貨販売もされています。スイーツの仕事との関連性というのは?

 

特にありませんね(笑)。10年ほど前に家族でバリへ旅行に行って、バリ島に魅了されたのが始まり。3年前に再び今度は単身で渡って雑貨を仕入れてくるようになりました。まったく知り合いもおらず、何から何までやったことのない事ばかりでしたが、何でしょうね。ガムランボールの音色に惹かれ、呼ばれて行ったような(笑)。

 
一見二つの仕事は脈絡がなさそうですが、実はスイーツもバリ雑貨もご自身が何かピン!とひらめいたものを創ったり、伝えたりしていらっしゃるわけですよね。私も分野は違いますが、そういう感覚的なものを大切にして仕事をしているので共感できます。
 

クリエーティブの仕事をしていると、知識よりも感覚的な部分が研ぎ澄まされます。私は、色とインスピレーションでピンとくる。あべさんの色は「オレンジ」かな。

 
よく言われます(笑)。いつもファイアー!ファイアー!な感じだからでしょうか。
 

元気でパワーのあるイメージです。私の今年のカラーは赤なんですよ。だから、パワーストーンもその色を組み合わせています。石には色々なパワーが潜んでいますが、私はその人個人を見て石の色を決めるの。……といっても、占い師でもなければ、ヒーリングの先生でもありませんから、いろいろ聞かれると困ってしまいますけれど。

 
おもしろい!パワーストーンしている人も多いです。あまりそういう力を信じてこなかったけれど、村田さんのパワーストーンはキレイですし何かほしい!と思わせるものがありますね。
 

汚れたパワーストーンは塩水に漬けておくだけでキレイになる。万一、パワーを使い果たして紐が切れてしまったりしても、リペアもうちのほうで致します。「maju-bali:マジュバリ」でネット販売もしております。

 
ほしいなぁ。では、最後にこれからどんなお仕事をされていきたいですか?
 

スイーツもバリ雑貨も、新しいものと共鳴して何かを創り続けたいですね。これまで自分自身でイベントなども行ってきましたが、今年からは他の方とコラボレーションしながら新しい企画にもチャレンジしたいです。

 

ありがとうございました。
スイーツだけでなく、パワーストーンのお話などもとっても興味深くて。店舗販売しないことを強みにしているところ、すごくユニークです。次にお目に掛かる時には、きっと私の腕にはパワーストーンがはまっていると思います(笑)。 それにしても、お菓子も雑貨も好きこそモノの上手なれですね。ぜひご一緒に今後「ナラオ!」でも料理教室を開催したいです。お楽しみに!

 

店名の「maju-bali」は“進め!バリ島へ!”という意味。バリ島オリジナルのネックレスやピアス、リングなどのシルバーアクセサリーからサンダル、バッグ、ヨガパンツなどのバリ雑貨を取り扱っています。中でも特にイチオシ商品のガムランボールやアロマオイルなどをご紹介しています。

Allons-y!!では、フランス菓子の基礎となる生地やクリームを色々なお菓子で繰り返し復習し、自分の手や感覚で覚えていけるように進めていきます。
教室もプログラムがいろいろあります。こちらでご覧ください。

男子部の様子。お菓子作りって理科の実験と同じなんです。 いろんな材料を混ぜて焼く、冷やす、蒸す…そうすると形がどんどん変わっていく。

キッズクラスの様子。毎年、春休みと夏休み限定で、一人ひとり丁寧にレッスンする少人数のキッズクラスを開催しています。

通常クラスの様子。基礎の生地作りから旬の素材を使った応用編まで、手で感触を感じていただきながら体で覚えていきます。

手づくりウエディングケーキ。世界に一つだけのウエディングケーキは必ず大切な想い出になるはず。メッセージ入りぷちギフト製作&レッスンも可能。

バースデーケーキ。ショートケーキはもちろん、タルトからチョコレートケーキまでお好みのケーキでお祝いできます。

 

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